タロットとは?78枚のカードで読み解く、あなたの心の奥底|moco’s 星読み新聞

タロットとは?78枚のカードで読み解く心の奥底の基礎解説アイキャッチ画像 moco鑑定録

この記事でわかること

  • タロットの来歴。遊戯札から占具へ
  • 78枚の地図。大アルカナ22枚と小アルカナ56枚
  • 愚者から世界へ。大アルカナが描く一本の旅
  • スプレッドを選ぶ。問いの大きさに合わせて並べ方を変える
  • 正位置と逆位置。一枚に宿る二つの顔
  • タロットが応えやすい問いの立て方
  • タロットは未来を確定するものではない
  • 鑑定でカードをどう扱っているか
  • 実演。三枚引きを一枚ずつ読み解く
  • 一枚の意味より、三枚が結ぶ物語
  • カードを引く前に知っておきたいこと

絵柄の美しさと、めくる瞬間のときめき。星読み新聞では、これまで著名な方の話題にタロットの一枚を重ねてお届けしてきました。ここでは時事ネタを離れ、タロットという占術がどのような仕組みで成り立っているのか、その基礎を体系的にご紹介します。

タロット占いの世界を動画でご紹介します

この動画では、タロット占いの世界を映像で体感いただけます。78枚のカードが織りなす象徴の体系、大アルカナ22枚が描く人生の物語、小アルカナ56枚が映し出す日常の機微、そしてスプレッドを通じて心の奥底を読み解くリーディングの流れを、美しいビジュアルとともにご紹介しています。


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タロットの来歴。遊戯札から占具へ

タロットの起源は15世紀のイタリアにさかのぼるとされ、当初は貴族の間で遊ばれていたカードゲーム「タロッキ」がその原型だったといわれています。占いの道具として広く扱われるようになったのは18世紀のフランスからで、思想家アントワーヌ・クール・ド・ジェブランが、タロットの図柄に古代エジプトの叡智が隠されていると唱えたことがきっかけのひとつとされています。

19世紀末になると、イギリスの秘密結社「黄金の夜明け団」がタロットの象徴体系を整理し、その流れを汲むアーサー・エドワード・ウェイトと画家パメラ・コールマン・スミスによって1909年に生み出されたのが、現在もっとも広く使われている「ライダー・ウェイト版」です。小アルカナのすべての札に情景が描かれているのが特徴で、直感的に読み解きやすいデッキとして世界中に普及しました。

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19世紀末、産業革命の波がロンドンの街並みを黒煙で覆い、物質主義と科学万能主義が世界を席巻していた時代。その静かな影のなかで、失われた古代の叡智と宇宙の真理を再構築しようとする高貴な試みが生まれました。 それが、西洋魔術伝統の金字塔であり、…

遊びの道具として生まれたカードが、時代を経て人の心を映す鏡へと姿を変えていった歴史そのものが、タロットという占術の懐の深さを物語っています。

日本には明治から大正にかけて西洋文化とともに紹介されたとされ、当初は一部の愛好家の間で親しまれる存在でした。近年は絵柄の美しさや手軽に一枚から占える手軽さから、雑貨店や書店で気軽に手に取れる占術として、幅広い世代に親しまれています。


78枚の地図。大アルカナ22枚と小アルカナ56枚

タロットは全部で78枚のカードで構成されています。人生の大きな節目や普遍的なテーマを象徴する22枚の「大アルカナ」と、日々の具体的な出来事を描く56枚の「小アルカナ」に大きく分かれているのが特徴です。

大アルカナには「愚者」から「世界」まで、0番から21番の番号が振られた22枚が並び、それぞれが人生の一場面を象徴する物語のように連なっています。一方の小アルカナは、ワンド(棒)・カップ(杯)・ソード(剣)・ペンタクル(金貨)という四つのスートに分かれ、それぞれ数札10枚と人物札4枚の合計14枚、四スートで56枚となります。トランプのハート・スペード・クラブ・ダイヤの原型が、この四つのスートにあるといわれています。


タロットの大アルカナ二十二枚を順に並べた図
大アルカナ二十二枚のならび

大アルカナ22枚。人生の節目をあらわす絵札

大アルカナは、愚者から始まり世界で閉じる二十二枚です。番号のない愚者を0番とみる流派と、最後に置く流派がありますが、いずれにせよこの二十二枚は、一枚ずつが独立した象徴であると同時に、並べると一本の道筋を描くように組まれています。

鑑定の場で大アルカナが出ると、その問いが本人にとって軽く流せない段階に入っていると受け取ります。小アルカナが日々の出来事の濃淡を描くのに対し、大アルカナは転機や価値観の揺れといった、より大きな層を指すためです。

小アルカナ56枚。四つのスートが示す四つの領域

小アルカナは、ワンド、カップ、ソード、ペンタクルという四つのスートに分かれ、それぞれ一から十までの数札と四枚の人物札で構成されます。ワンドは情熱や行動、カップは感情や関係、ソードは思考や言葉、ペンタクルは物質や現実の基盤。四つのスートは、人が日々向き合う領域をおおまかに分けたものと考えるとわかりやすくなります。

数札は、その領域がいまどの段階にあるかを示します。一は始まり、五は停滞や葛藤、十は一区切り。スートと数の組み合わせを覚えるより、どの領域の話が、どのくらい進んだところにあるのかという二軸で捉えるほうが、読みは早く身につきます。

コートカード16枚。人物として立ち上がる札

各スートのペイジ、ナイト、クイーン、キングを合わせた十六枚を、コートカードと呼びます。実在の誰かを指すこともあれば、ご相談者自身のある一面や、取るべき態度を示すこともあります。

どの読み方を採るかは、その場の問いによって変わります。人間関係のご相談で出れば具体的な人物として、進め方のご相談で出れば構えや姿勢として読む。一枚のカードが固定の意味を持つのではなく、問いのかたちによって役割が変わる。この柔らかさが、タロットという占具の特徴です。


愚者から世界へ。大アルカナが描く一本の旅

大アルカナの一枚一枚には、それぞれ固有の象徴が込められています。旅の始まりを描く「愚者」は無邪気な可能性を、輝く太陽を描く「太陽」は成功と喜びを象徴するとされています。骸骨が描かれる「死神」は文字通りの死ではなく、ひとつの物事が終わり新しい形へと生まれ変わる転換を表し、雷に打たれる塔を描く「塔」は、それまでの価値観が崩れ去るような突然の変化を象徴するとされています。

このように大アルカナは、喜びだけでなく試練や転換の場面も等しく描いているのが特徴です。人生には浮き沈みがあるという前提に立ち、そのどちらの場面にも意味を見出そうとする姿勢が、大アルカナ22枚の物語には込められています。

一方の小アルカナは、日常のより具体的な場面を描くのが持ち味です。ワンドは情熱や行動力を、カップは感情や人間関係を、ソードは思考や葛藤を、ペンタクルは仕事やお金にまつわる現実的な事柄を象徴するとされ、大アルカナが人生の大きな流れを示すのに対し、小アルカナはその流れの中の具体的な出来事を映し出す役割を担っています。


スプレッドを選ぶ。問いの大きさに合わせて並べ方を変える

スプレッドとは、カードを並べる型のことです。どの位置にどんな意味を割り当てるかをあらかじめ決めておき、そこに引いた札を置いていきます。同じ一枚でも、置かれた位置によって読みが変わる。これがスプレッドを使う意味です。

大切なのは、問いの大きさに型を合わせることです。小さな問いに複雑な型を使うと情報が過剰になり、大きな問いに一枚だけでは手がかりが足りません。

ワンオラクル。一枚で答える、いちばん短い型

カードを一枚だけ引く、最も簡素な型です。今日の過ごし方、ふたつの選択肢のどちらに寄るか、いま気をつけたいこと。答えが一点に絞れる問いに向きます。

簡素ですが侮れません。一枚しかないぶん、その札と正面から向き合うことになり、かえって印象に残ることがよくあります。タロットを始めたばかりの方には、まずこの型を繰り返すことをおすすめしています。

スリーカード。流れを三点で捉える型

三枚を横に並べ、過去・現在・未来、あるいは状況・課題・助言といった役割を割り当てます。一枚では見えない時間の流れや、因果のつながりが読めるようになります。

星読み新聞の記事で用いているのも、多くはこの型です。三枚という枚数は、物語として読むのにちょうどよく、かつ読み手が迷子にならない上限でもあります。

ケルト十字。腰を据えて向き合うときの型

十枚のカードを十字と列に配置する、古典的で情報量の多い型です。現状、障害、意識していること、心の奥、過去、近い未来、本人の姿勢、周囲の環境、希望や不安、そして結論。問いを多面的に照らします。

転職や結婚といった、人生の方向に関わるご相談で用います。読み解くのに時間がかかるため、短い問いに使うものではありません。


正位置と逆位置。一枚に宿る二つの顔

タロット占いが他の占術と一線を画すのは、カードを並べる位置そのものに意味を持たせるスプレッドという手法です。過去・現在・未来を三枚で読む「スリーカードスプレッド」や、十枚のカードで状況を立体的に読み解く「ケルト十字スプレッド」など、知りたいテーマに応じてさまざまな並べ方が用いられます。同じ一枚のカードでも、正位置(上下正しい向き)で出るか逆位置(上下逆さの向き)で出るかによって、意味合いが微妙に変化するとされているのも特徴です。

たとえば「恋人」というカードひとつを取っても、過去の位置に出れば過去の選択を、現在の位置に出れば今まさに向き合っている関係性を映し出すというように、同じカードでも配置された位置や周囲のカードとの組み合わせによって、読み解かれる物語がまったく異なるものになります。


逆位置を取るかどうかは、占い手によって分かれます。逆位置を読まず、正位置の意味の強弱だけで解釈する流派もあり、どちらが正しいというものではありません。星読み新聞では逆位置を読みますが、単純に正位置の反対とは捉えていません。

逆位置が示すのは、多くの場合その札が持つ力が内側にこもっている状態、あるいはまだ表に出てきていない状態です。たとえば力のカードが逆位置で出たとき、力がないのではなく、その力をどこに向けるか決めあぐねている。そんなふうに読みます。

逆位置を怖いものと受け取る必要はありません。むしろ、正位置では見えなかった事情が浮かび上がる合図として扱うと、読みに厚みが出ます。


タロットが応えやすい問いの立て方

タロットは、今この瞬間のご自身の心の状態や、物事に対する向き合い方の傾向を読み解くのに向いた占術です。恋愛や仕事の迷いに対して、無意識のうちに感じている本音や、これから訪れるかもしれない変化の兆しを、カードという象徴を通して映し出します。星読み新聞でも、著名な方の話題に一枚のカードを重ねてお届けしてきました。

なお星読み新聞では、健康の診断や病気の治癒、経済的な助言、勝敗や人事の結果そのものを占うことは行っておりません。あくまで人柄や物事の傾向を読むための占術としてタロットを用いています。


タロットの小アルカナ四スートと元素・意味の対応表
小アルカナの四つのスート

タロットは未来を確定するものではない

「死神」や「塔」のような衝撃的な絵柄から、タロットは不吉な未来を告げる占いだと誤解されがちです。しかし先ほどご紹介したとおり、これらのカードは物事の終わりや変化そのものを象徴しているのであって、不幸を確定させる意味ではありません。むしろ、これまでの形にとらわれず新しい一歩を踏み出すきっかけとして読み解かれることが多いカードです。

また、タロットの結果を「絶対に変えられない未来」と捉えてしまうのも、よくある誤解のひとつです。タロットが映し出すのはあくまで今この瞬間の可能性や心の傾向であり、そこからどう選択し行動するかによって、その先の展開は変わっていくものだと捉えるのが、タロットとの健やかな向き合い方だといえます。

さらに、正位置は良い意味・逆位置は悪い意味という単純な二分法で捉えてしまうのも、よくある誤解のひとつです。逆位置には、正位置の意味が過剰になっている状態や、内面に秘められている状態など、単純な吉凶では割り切れない繊細なニュアンスが込められています。一枚のカードが持つ多面的な意味を丁寧に汲み取ることこそ、タロットを読み解くうえでの醍醐味です。


鑑定でカードをどう扱っているか

星読み新聞では、著名な方の節目のニュースに一枚のタロットカードを重ねて、その方の心の動きや物語を言葉にする記事を綴ってきました。絵柄そのものが雄弁に物語を語ってくれるタロットは、ニュースの一場面を象徴的に切り取るのにとても相性の良い占術だと感じています。

四柱推命や算命学が生まれ持った宿命を読み解くのに対し、タロットが映し出すのは今この瞬間の心の状態です。だからこそ、その方が置かれている状況やニュースの文脈と一枚のカードを重ね合わせることで、読者の心にすっと入っていく物語を紡げるのが、タロットを記事に活かす醍醐味だと感じています。

タロット スリーカードスプレッドを示す図解。過去・現在・未来の三枚でカードを読み解く仕組み
タロット スリーカードスプレッド(見本)

実演。三枚引きを一枚ずつ読み解く

タロットがどう物語を描くのか、過去・現在・未来の三枚引きを実際に引いて、たどってみます。

鑑定結果。本日引いた三枚は、過去が節制の逆位置、現在がワンドの8の正位置、未来が星の正位置でした。

考察。過去の節制の逆位置は、ほどよさを欠き、急ぎすぎた時期をあらわします。現在のワンドの8の正位置は、止まっていた物事が一気に動き出す勢い。そして未来の星の正位置は、希望と癒しがそっと訪れる光です。急いた心がようやく動き出し、やがて静かな明かりに至る。三枚を一本の線でつなぐと、そんな流れが見えてきます。

ここがタロットならではの読み方です。一枚ずつの意味だけでなく、配置、つまりスプレッドの中で三枚がどう響き合うかを読み解きます。

よくある誤解として、死神や塔のカードは不吉とされがちですが、それぞれ変化や立て直しをあらわす大切な札です。正位置と逆位置も、単純な良い悪いではありません。そして未来の札は、確定した運命ではありません。

一枚の意味より、三枚が結ぶ物語

タロットを引くと、つい一枚ずつの意味を辞書のように調べたくなります。けれどわたしの鑑定では、三枚を一つの物語として読みます。

同じ星のカードでも、その前にどんな札があったかで意味の色が変わります。急いた過去があるからこそ、未来の星の光がやさしく感じられる。カードは単語ではなく文章です。流れを読むことで、いまのあなたに必要な一言が立ち上がってきます。

カードを引く前に知っておきたいこと

逆位置は悪い意味なのですか。

いいえ。逆位置は、そのカードの力が内に向かったり、控えめに働いたりする状態をあらわします。単純に悪い意味ではありません。

死神のカードが出たら不吉ですか。

いいえ。死神は、ひとつの区切りと新しい始まりをあらわす札です。恐れるものではなく、変化のときを告げる大切なカードです。

気に入らない結果が出たら、引き直してよいですか。

同じ問いを何度も引き直すと、読みが散らかってしまいます。一度引いたら、その流れをていねいに受け取ることをおすすめします。

未来のカードは必ず当たりますか。

タロットが示すのは、いまの流れのままならこうなりやすい、という傾向です。未来は確定ではなく、これからの選びで変えていけます。

同じ質問を何度も引いてよいのですか。

同じ問いを短期間に繰り返すことは、あまりおすすめしていません。答えが揺れると、かえって迷いが深まるためです。状況が実際に動いたときに、あらためて引くのがよいと考えています。

自分で引いても当たりますか。

ご自身で引くことは十分に可能です。難しいのは、自分の願望が読みに混ざることです。望む答えに寄せていないか、一呼吸おいて眺める習慣をつけると、セルフリーディングの精度は上がります。

デッキはどれを選べばよいですか。

最初の一組は、ウェイト版と呼ばれる標準的なデッキをおすすめしています。小アルカナにも絵柄が描かれており、解説書も豊富なため、意味を調べながら読む段階で迷いにくいという利点があります。

むすび。一枚の絵札に映る、あなたの心の物語

78枚のカードに描かれた、喜びも試練も等しく含んだ物語。タロットは、その一枚を通してご自身の心の奥底にそっと光を当ててくれる、味わい深い占術です。これから星読み新聞でタロットを用いた記事に出会ったときは、その一枚が映し出す物語にもぜひ想いを馳せてみてください。


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※本記事はタロットという占術の仕組みをご紹介する読み物であり、医学的・経済的な助言や、試合や人事などの結果を保証するものではありません。

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著者:moco
十五世紀イタリアのカードゲームが、やがて占いの道具へと姿を変えていったタロットの歩みには、時代を超えて人の心を映し続けてきた懐の深さを感じます。黄金の夜明け団が象徴体系を整理し、いまに伝わる図柄が生まれたという歴史を思いながらカードをめくると、絵柄ひとつひとつが語りかけてくるように感じることがあります。同じカードでも、その方が置かれた状況によって受け取る意味が変わってくるところに、この占術の懐の深さを感じます。死神や塔といった一見不吉に見えるカードにも豊かな意味があることを、これからも丁寧にお伝えしていきたいと思っております。

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