この記事でわかること
- 奉天からの引き揚げ、そして漫画家へ
- 四柱推命で読む、ちばてつやさんの命式
- 姓名鑑定で読む「徹」の一字
「あしたのジョー」「おれは鉄兵」で知られ、2024年に文化勲章を受章した漫画家のちばてつやさんが亡くなったことが、10月27日に伝えられました。87歳でした。昭和の少年たちが夢中でページをめくった、あの熱い物語の生みの親です。心よりご冥福をお祈りいたします。
今日は占いの言葉でにぎやかに語るのではなく、ちばさんが歩いてきた道のりを、静かに、丁寧になぞってみたいと思います。手がかりにするのは、生年月日から読む四柱推命と、名前から読む姓名鑑定。どちらも偶然に頼らない、計算で導く占術です。
奉天からの引き揚げ、そして漫画家へ
ちばてつやさん、本名は千葉徹弥さん。1939年1月11日、東京に生まれ、幼い日々を旧満州の奉天(現在の瀋陽)で過ごしました。終戦後の混乱のなか、家族とともに日本へ引き揚げてきた体験は、のちに何度も語られ、作品の底に流れる「生き抜く力」の源になったといわれます。
1956年、まだ十代のうちに貸本漫画でデビュー。少女漫画を経て、少年誌で初めての週刊連載となった野球漫画『ちかいの魔球』に取り組みます。締め切りに追われて心身が限界に近づいたとき、担当者とのキャッチボールで頭がすっと晴れた。そこから漫画家仲間と草野球チームをつくり、スポーツ漫画を描き続けるようになったという逸話は、ちばさんらしいあたたかさに満ちています。
そして1967年12月発売の「週刊少年マガジン」で、高森朝雄(梶原一騎)さん原作の『あしたのジョー』が始まります。ドヤ街に現れた少年・矢吹丈と、宿命のライバル力石徹。二人の物語は熱狂的なファンを生み、社会現象にまでなりました。1973年に迎えたあの最終回の一枚を、いまも胸に焼きつけている方は多いことでしょう。
その後も『おれは鉄兵』『あした天気になあれ』『のたり松太郎』と名作を重ね、晩年まで「ビッグコミック」で『ひねもすのたり日記』を連載。2002年紫綬褒章、2012年旭日小綬章、2014年文化功労者、そして2024年には漫画家として初めての文化勲章に輝きました。日本漫画家協会の理事長、文星芸術大学の学長として、後進を育てる役目も担われました。
もうひとつ忘れてはならないのが、漫画四兄弟の長男であったことです。次男の千葉研作さんはちばてつやプロダクションを支え、三男のちばあきおさんは『キャプテン』『プレイボール』で野球漫画に新しい風を吹き込み、四男の七三太朗さんは原作者として『4P田中くん』『風光る』を生みました。ひとつの家から、これほど多くの物語が流れ出したのです。

四柱推命で読む、ちばてつやさんの命式
四柱推命は、生まれた年・月・日・時を干支に置き換え、その人の中に流れる五行の気を読み解く占術です。ちばさんは生まれた時刻が公表されていないため、今回は年・月・日の三つの柱で読みます。1月11日生まれは節入り前のため、暦の上では前年の干支になる点も計算に反映しています。
鑑定結果
- 年柱:戊寅(つちのえ・とら) 通変星は比肩
- 月柱:乙丑(きのと・うし) 通変星は正官
- 日柱:戊申(つちのえ・さる) 日主は戊、日柱の納音は「大駅土」
考察
ご自身を表す日主は「戊」。大地にどっしりとそびえる山の土です。動じず、人を受け止め、そこに集う人々を育てる気質。教壇に立ち、協会をまとめ、長く後進を見守った晩年の姿に、この山の土が重なって見えます。
印象的なのは、年の柱にも同じ「戊」が立ち、比肩という星になっていることです。比肩は、肩を並べる仲間、そして兄弟を表す星。四兄弟の長男として生まれ、弟たちがその背中を追って漫画の道に入ったことを思うと、命式のいちばん外側に「兄弟の星」が置かれているのは、なんとも胸に迫ります。
日の柱の下にある「申」は金の気で、戊の土から生まれる関係にあたり、四柱推命では食神と呼ばれる気を帯びます。食神は、表現する喜び、遊び心、子どものような無邪気さの星です。ちばさんは晩年のインタビューで、自分は「子どものまんま漫画家になってしまった」と笑っていました。命式の真ん中に、その少年の心がちゃんと座っているのです。
そして日柱の納音「大駅土」。大きな宿場、人が行き交う大道の土を意味します。旅人が立ち寄り、また明日へと歩き出していく場所。何世代もの読者がちばさんの作品に立ち寄り、そこから自分の「あした」へ歩き出していったことを思うと、これほどふさわしい言葉はないように感じます。
原作の梶原一騎さん(1936年9月4日生まれ)の日柱も計算してみると「己丑」で、日主は「己」。ちばさんの戊が山の陽の土なら、己は田畑の陰の土。同じ土の気が、陽と陰の一対として出会っていたことになります。激しい原作と、それを温かな絵で包んだ作画。あの化学反応は、星の上でも対になっていたのかもしれません。
姓名鑑定で読む「徹」の一字
姓名鑑定は、名前の文字の画数を天格・人格・地格・外格・総格の五つに分け、それぞれが担う人生の局面を読む占術です。本名の「弥」には旧字体の「彌」もありますが、今回は報道で用いられている新字体で数えています。
鑑定結果
- 千葉徹弥(3・15・15・8画):天格18、人格30、地格23、外格11、総格41
- 矢吹丈(5・7・3画):人格10、総格15
- 力石徹(2・5・15画):地格16、総格22
考察
人生全体を映す総格41は、実力と人徳がそろって大きな実りを結ぶ大吉数。若い日々を表す地格23も、朝日が昇るような勢いを示す大吉数です。一方で中心の人格30は、浮き沈みを抱えながら進む数。締め切りと格闘し、体を壊しかけながらも描き続けた日々が、そこに透けて見えるようです。
そして、ちばさんの本名にある「徹」の字。これは、ジョーの永遠のライバル力石徹の「徹」でもあります。名づけの経緯をここで断定することはしませんが、貫き通す、最後までやり抜くという意味をもつこの一字が、作者の名前と、作品でもっとも気高く散っていった男の名前の両方に刻まれている。その重なりに、私はそっと手を合わせたくなります。力石徹の地格16は、人に慕われ引き立てられる大吉数でした。
主人公の矢吹丈は、総格15。人に愛され、福を呼ぶ大吉数です。けれど人格は10。姓名鑑定では、ひと巡りして零へと還る数とされます。すべてを出し切り、真っ白に燃え尽きたあのラストを知る者にとって、この数字はあまりにも静かで、あまりにも美しく響きます。
むすび あしたは、読者の中に続いていく
山の土のように揺るがず、兄弟の星に支えられ、子どもの心を真ん中に抱き続けたちばてつやさん。その命式は、人が立ち寄り、また歩き出していく大きな道を描いていました。
ジョーは燃え尽きても、物語は終わりません。あの日、拳を握りしめてページをめくった少年たちは、それぞれの場所で大人になり、いまも胸のどこかで「立て」と自分を励ましているはずです。ちばさんが残してくれた「あした」は、読者の数だけ、これからも続いていきます。長いあいだ、本当にありがとうございました。
ジョーの記憶をエレガンスカバーで
アニメ『あしたのジョー』で流れた挿入歌、荒木一郎さんの「ミッドナイト・ブルース」を、エレガンスカバーでお届けします。夜明け前に闘志を燃やす男の背中を思いながら、ちばさんを偲んでお聴きください。
ミッドナイト・ブルース(荒木一郎)エレガンスカバー
占術用語をもっと知りたい方へ
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moco|横浜中華街の占術家・セラピスト
胸を熱くした物語は、いまもあなたの中で静かに燃え続けています。人生の岐路やご縁のご相談はURANAI moco’s roomから、どうぞそっとお聞かせください。
著者:moco|占術家・セラピスト
mocoより
ちばてつや先生の訃報に触れ、しばらく言葉が見つかりませんでした。少年たちが夢中でめくったあのページの向こうには、いつも、倒れても立ち上がろうとする人へのやさしいまなざしがあったように思います。
命式をそっと読み解きながら感じたのは、厳しさよりも、人を静かに受け止める山のようなぬくもりでした。奉天から引き揚げた少年の日の記憶も、弟さんたちと分かち合った漫画への想いも、すべてが作品の中で、あたたかな灯になっていたのでしょう。
先生が描いてくださった「あした」は、いまも誰かの胸の奥で、ゆっくりと燃え続けています。どうか安らかにお休みください。たくさんの物語を、本当にありがとうございました。
横浜中華街より moco
※本記事は公開情報をもとにした占術的な読み物であり、故人の生涯や人格を断定するものではありません。生まれた時刻が非公表のため、四柱推命は年・月・日の三柱で鑑定しています。姓名鑑定は新字体の画数で算出しています。
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