この記事でわかること
- 「恋の深層プロファイル」とは何でしょう
- なぜ、占い師のわたしが心理学のツールを
- 手法 32の問いから「演繹」するということ
- 理論的な裏づけ 四つの支柱
- 四つをどう重ねるのか
- 占術とのあいだで moco流の立ち位置
- どんなときに、どう使っていただきたいか
- たとえば、こんなふうに読めます
- 恋の深層プロファイル 深掘りシリーズ
既読がつかない三時間。送る直前で消したメッセージ。相手が変わっても、年齢が変わっても、わたしたちはふしぎと、いつも同じところでつまずいてしまいます。同じ場所で足を速め、同じ場所で黙り、同じ場所で振り返る。恋とは、同じ譜面を何度もなぞる演奏に少し似ているのかもしれません。
その繰り返される癖に、そっと名前をつけてさしあげたくて、わたしは「恋の深層プロファイル」という小さなツールをつくりました。今日はこの鑑定録のページで、このプロファイルがどんな考え方で、どんな理論に支えられ、何のために生まれたのかを、ゆっくりお話しさせてください。少し長いお手紙になりますけれど、おつきあいいただけたら嬉しいです。
「恋の深層プロファイル」とは何でしょう
恋の深層プロファイルは、32の問いにお答えいただくことで、あなたが人を想うときの心の癖を言葉にする、無料のプロファイリングツールです。所要はおよそ5分。ご利用のページは 恋の深層プロファイル にございます。
名前には占いの香りが漂いますけれど、これは占いではありません。使っているのは、半世紀をこえて積み重ねられてきた恋愛心理学の研究です。あなたのお答えという手がかりから、理路をたどって恋のかたちを導きます。シャーロック・ホームズが靴の汚れや指先の色から、その人の職業や一日を言い当てていくように、残された手がかりから演繹していく。そういう仕組みのツールです。
占いが、生まれた瞬間の星や干支から持って生まれた資質を読むものだとすれば、こちらは、生きてきた時間のなかで身についた心の動き方を読むもの。ですから性別も、相手との関係のかたちも、いま恋のさなかにいるかどうかも問いません。見つめるのはただひとつ、あなたが誰かを大切に想うときの、心の身のこなしだけです。
なぜ、占い師のわたしが心理学のツールを
横浜中華街で対面の鑑定を続けていますと、いちばん多くお聞きするのは、やはり恋のお話です。そして不思議なことに、おひとりおひとり事情はまったく違うのに、つまずく場所には、よく似た型があることに気づきます。好きになるほど試すような言葉を投げてしまう方。近づかれると、理由もなく逃げ出したくなる方。相手の心をいつも確かめずにいられない方。
占術は、その方の生まれ持った輝きや傾向を、とても鮮やかに映し出します。けれど、幼い日からの積み重ねで身についた心の癖については、別の地図があったほうが、より深くお話をうかがえる。そう感じる場面が少しずつ増えていきました。占いと心理学は、競い合うものではなく、右の目と左の目のように、重ねて初めて奥行きが生まれるものだと思うのです。
そこで、対面でお聞きしてきたことを、どなたでもご自宅でそっと確かめられるかたちにしたい。自分を責めるためではなく、自分の癖にやさしく名前をつけて、次の恋をほんの少し生きやすくするために。そんな願いから、このプロファイルは生まれました。目的は診断して終わりではなく、気づきのきっかけをお渡しすること。そこがいちばん大切にしているところです。

手法 32の問いから「演繹」するということ
このツールは、32の問いに四択ほどでお答えいただくあいだに、あなたの心の傾きを少しずつ測っていきます。ひとつの問いが、ある一面だけを測るのではありません。たとえば連絡を待つ時間の過ごし方をうかがう問いは、不安の感じやすさと、愛し方の色合いの両方に、静かに点数を振り分けています。いくつもの問いの答えが折り重なることで、ひとつの傾向が立ち上がってくる。これが演繹的なプロファイリングの考え方です。
ですから大切なのは、こうありたい自分ではなく、夜中にふと、ほんとうはこうだと思う自分でお答えいただくことです。鏡は、明るいところよりも薄暗がりのほうが、かえってよく映るもの。見栄や理想ではなく、素のままの心の動きをすくいたいのです。
そして安心していただきたいのは、入力されたお答えは、この端末の外に送られることが一切ないという点です。計算はすべてお手元の画面のなかで完結し、どこかのサーバーに恋の悩みが記録されることはありません。心のいちばん奥の部屋を開けていただくのですから、その鍵はあなただけが持っていてほしい。そう考えて設計しています。
理論的な裏づけ 四つの支柱
恋の深層プロファイルが寄りかかっているのは、思いつきや経験則ではなく、長い年月をかけて検証されてきた四つの研究です。ひとつずつ、ていねいにご紹介します。
一 愛着理論 人を想うときの安全基地
イギリスの精神科医ボウルビィが築き、エインスワースが観察研究で確かめた愛着理論は、人が幼い日に養育者との間で育んだ心の結び方が、おとなになってからの人との距離の取り方にも影を落とす、という考え方です。のちにヘイザンとシェイヴァーらが、これを恋愛関係にあてはめて整理しました。
大きく分けて、相手を信じて安心して甘えられる安定型、見捨てられる不安がよぎりやすい不安型、近づかれると距離を置きたくなる回避型、そして近づきたいのに怖い、という矛盾を抱える恐れ回避型があるとされます。どれが良い悪いではありません。それぞれが、幼い日に身を守るために身につけた、けなげな知恵なのです。プロファイルは、あなたがどの基地に立って人を想っているのかを、やわらかく映します。
二 リーの恋愛色彩理論 愛し方の六つの色
社会学者ジョン・アラン・リーが1973年に示した色彩理論は、愛し方には色のような種類があると考えます。情熱的に燃えるエロス、遊戯のように軽やかなルダス、友情が育っていくようなストルゲ。この三つを基本の色とし、それらが混じり合うことで、現実的に条件を見るプラグマ、独占と不安が渦巻くマニア、見返りを求めない献身のアガペが生まれるとされます。
のちにヘンドリック夫妻が、この六つの色をはかる心理尺度として整え、数多くの調査で確かめてきました。ひとりの中に一色だけということは珍しく、たいていは数色が重なって、その人らしい調合になります。プロファイルは、いまのあなたの愛の色の配合を読み取ります。同じ恋の悩みでも、エロスの強い方とストルゲの強い方では、効く処方箋がまるで違うものですから。
三 スタンバーグの愛の三角理論 三つの辺で測る
心理学者スタンバーグは、愛は三つの要素でできていると考えました。心を分かち合う親密性、惹かれ高まる情熱、そして関係を続けようとする決意です。この三つを三角形の辺に見立てると、どの辺が長く、どんな形をしているかで、いまの愛のかたちが見えてきます。
三つがそろえば円満な愛、親密性と情熱だけなら熱いロマンス、親密性と決意なら穏やかな伴侶の愛、情熱と決意だけなら急ぎ足の愛。どの形にも、その時期なりの美しさと、気をつけたい点があります。プロファイルは今のあなたの三角形のかたちをうつし、どの辺をそっと育てると関係があたたまるかを、考えるきっかけにします。
四 ゴットマンの研究 続く愛を分けるもの
心理学者ゴットマンは、数百組の夫婦を何十年にもわたって観察し、二人の会話のわずかな癖から、その関係が続くかどうかを高い確からしさで言い当てたことで知られます。関係をむしばむ四つの癖を四騎士と呼び、相手を人格ごと責める批判、言い訳で返す防衛、見下しや皮肉の侮蔑、心を閉ざして黙り込む逃避をあげました。なかでも侮蔑が、別れをもっとも強く予言するといいます。
そして続く関係には、良いやりとりが悪いやりとりをおよそ五対一で上回る釣り合いがある、とも示しました。これが五対一の法則です。プロファイルは、あなたが親しい相手につい使ってしまいがちな言葉の癖に光を当て、どの騎士が顔を出しやすいのかを、責めることなくお伝えします。癖は、気づいた瞬間から、ゆっくり変えていけるものですから。
四つをどう重ねるのか
この四つは、ばらばらに結果を並べるのではありません。愛着理論があなたの心の土台を、色彩理論が愛し方の色を、三角理論が今の関係の形を、ゴットマンの視点が関係を保つふるまいを受け持ちます。土台と、色と、形と、ふるまい。四つの層が重なって、はじめて立体的なあなたの恋のかたちが浮かび上がります。
ひとつの理論だけでは、どうしても一面的になってしまいます。不安型だから、で終わらせず、その不安がどんな色の愛となって表れ、どんな三角形を描き、どんな言葉の癖になりやすいか。そこまで重ねて初めて、あなただけの処方箋に近づける。四つの支柱を選んだのは、そのためなのです。
占術とのあいだで moco流の立ち位置
わたしは占い師ですから、星や数が教えてくれるものの深さを、心から信じています。そのうえで申し上げたいのは、占術と心理学は、どちらかが正しくどちらかが迷信、という関係ではないということです。占術は、生まれた瞬間に授かった星の設計図。心理学は、生きてきた日々のなかで描き足してきた心の地図。前者は変えられない美しさを、後者は変えていける癖を教えてくれます。
ですから恋の深層プロファイルは、占いの代わりではなく、占いのとなりに置く鏡だと思っていただけたら嬉しいです。星占いで持って生まれた恋の資質を知り、このプロファイルで後天の癖を知る。両方の目でご自分を見つめたとき、いちばん奥行きのある自画像が描けるのだと、わたしは思っています。
どんなときに、どう使っていただきたいか
同じ失恋を何度も繰り返している気がするとき。相手を好きなのに、なぜか自分から壊してしまうとき。あるいは、ただ今の自分の恋のかたちを静かに確かめたいとき。どんなきっかけでも構いません。結果は、良い悪いの判定ではなく、あなたの癖に名前をつけた一枚の地図です。地図を手にしたら、責めるためではなく、次の一歩をやさしく選ぶために使ってください。
そして、もしその地図を一緒に読み解いてほしくなったら、どうぞわたしのところへ。星の設計図とこの心の地図を並べて、あなただけのこれからを、ゆっくりお話しできたらと思います。
たとえば、こんなふうに読めます
少しだけ、読み解きの手ざわりをお見せしますね。たとえば「好きな人からの返信が遅いと落ち着かない」というお悩みは、とてもよく耳にします。けれど、その奥にあるものは人によってまるで違います。
愛着が不安型に傾いている方なら、それは見捨てられることへのおそれが疼いているのかもしれません。愛の色にマニアが濃い方なら、独占したい気持ちが不安をふくらませているのかもしれません。三角形の情熱の辺だけが突出している方なら、関係がまだ土台を持たず、高まりだけで揺れているのかもしれません。同じ一文の悩みでも、立っている場所がこれだけ違えば、次にかける言葉も、育てたい辺も、変わってきます。
恋の深層プロファイルは、この見立てを、占い師でなくてもご自分で持てるようにしたものです。どこでつまずいているのかが具体的に見えれば、むやみに自分を責めずにすみます。そして、育てる辺や、手放したい言葉の癖に見当がつけば、次の恋はほんの少し、呼吸がしやすくなります。
むすび
恋がうまくいかない夜、あなたを責めているのは、たいていあなた自身です。けれど、責める必要なんて、ほんとうはありません。ただ、繰り返してきたその譜面に、まだ名前がついていなかっただけ。名前がつけば、弾き方は少しずつ変えていけます。恋の深層プロファイルが、その最初の一音になれたら、これほど嬉しいことはありません。
恋の深層プロファイル 深掘りシリーズ
このプロファイルを支える四つの理論を、もっと深く知りたい方へ。愛着理論からゴットマンの研究まで、恋愛心理学の名著・名研究を一話ずつ読み解いた全12回の連載です。気になる理論から、どうぞお読みください。
あわせて読みたい
moco|横浜中華街の占術家・セラピスト
繰り返してきた恋の癖は、名前をつけた瞬間から、やさしく変えていけます。心のかたちやご縁のご相談はURANAI moco’s roomから、どうぞそっとお聞かせください。
著者:moco|占術家・セラピスト
mocoより
このツールをつくっているあいだ、わたしの頭にあったのは、鑑定の席でうつむいたまま「わたし、恋愛に向いてないんです」とおっしゃった、たくさんの方のお顔でした。向いていないのではありません。ただ、繰り返してきた心の癖に、まだ名前がついていなかっただけなのです。
星はあなたの生まれ持った光を、心理学はあなたが身につけた癖を教えてくれます。どちらも、あなたを決めつけるためのものではなく、あなたにやさしくなるための地図です。結果に少しだけ胸がちくりとしても、どうかご自分を責めないでくださいね。気づけた癖は、もう半分ほどけています。
横浜中華街より moco
※本記事は心理学の理論にもとづく読み物であり、医学的な診断や治療を目的とするものではありません。恋の深層プロファイルは無料のセルフチェックツールで、入力された回答は端末内で処理され外部に送信されません。心身のご不調が続く場合は専門の相談機関におたずねください。
#恋の深層プロファイル #恋愛心理学 #愛着理論 #恋愛傾向 #恋愛相性 #自己分析 #moco鑑定録 #心理テスト #mocoの星読み新聞
この記事で使われた占術をもっと深く知る


コメント