勝新太郎が「座頭市」を演じ始めたのは、1962年のことです。
市は盲目の剣客です。目が見えない。見えないまま、三味線を弾き、杖を突き、刀を抜く。そして、誰よりも速く斬る。
その役を、宿曜で「虚宿(きょしゅく)」に生まれた男が演じた。
虚宿の「虚」は「空虚・空間・うつろ・何も入っていない」という意味です。目に何も映らない。それが「虚」。勝新太郎の命宿が「虚宿」であり、その男が一生をかけて「盲目の剣士」を演じ続けたことを、星を読む者として偶然とは呼べません。
1931年11月29日に生まれ、1997年6月21日に65歳で逝った。その命を、星から読みます。
【命KIN KIN248「磁気の黄色い星」という輝きの命】
勝新太郎の命KINは、KIN248「磁気の黄色い星」です。
黄色い星は「輝き・美・エレガンス・芸術・光り輝く・調和の美・アート」の紋章。芸術的な輝きと美を体現する紋章であり、人を魅了する「星」の命式です。
磁気のトーン(1)は「引き寄せる・目的の磁場を作る・統一する・始まりの力」のエネルギー。
「輝きを引き寄せる星」 目に見えない磁力で周囲を引き寄せながら、芸術の光を放つ命。
座頭市は盲目でありながら、圧倒的な磁力で観客を引き寄せた。その役を「磁気の黄色い星」の命KINを持つ男が演じた。引き寄せる力と輝きが、命と役の両方に刻まれていました。
【二黒土星と射手座 大地の包容力と矢の直進】
九星気学では二黒土星です。
二黒土星は「母なる大地・包容力・忍耐・受け入れる・蓄積・地の深さ・辛抱」の星。荒削りに見えながら、その内側に大きな包容力と深みを持つ。表面の激しさの奥に、大地のような温かさがある。
勝新太郎という俳優の本質は「激しさ」ではなく「包容力」だったと思います。座頭市の哀愁、緑魔子との愛、弟子への情。すべてが二黒土星の「大地の包み」でした。
星座は射手座(11月29日生まれ)。射手座は「矢を放つ者・遠くを見る・自由・理想への直進・哲学」の星座。目が見えない市が、見えないまま矢(刀)を放って正確に当てる。射手座の「目に見えない理想への直進」が、座頭市というキャラクターに宿っています。
LPN(ライフパスナンバー)は9。
1+9+3+1+1+1+2+9=27、2+7=9。
9は「完成・統合・使命の完遂・大きなサイクルを終わらせる」の数。石原慎太郎と同じLPN9を持つ同時代の巨人が、同じ「完結させる使命」で生きた65年間でした。
【虚宿 盲目の剣士の命宿】
宿曜では、虚宿(きょしゅく)です。
虚宿の「虚」は「空虚・うつろ・何もない空間・哀愁・内省・孤独の深さ」を意味します。内側が空洞であるがゆえに、外からのものを深く響かせる。空の器は、最も美しく音を響かせる。
座頭市・市は「虚の目(見えない目)」を持つ剣士です。目が虚(うつろ)だからこそ、他の感覚が研ぎ澄まされる。虚だからこそ、風の音も、敵の気配も、全てが聴こえる。
「虚宿」に生まれた勝新太郎が、「虚の目を持つ剣士」を演じた。
これを偶然と呼ぶか、必然と呼ぶか。星を読む者として、必然と読みます。
【浅草の芸の家 命の土台】
本名、奥村利夫。1931年、東京・浅草に生まれました。
父は三味線の名手・杵屋勝東治。兄は後に映画俳優として大成する若山富三郎。芸の土台が、生まれた家にありました。
若山富三郎の命KINはKIN178「太陽の白い鏡」。勝新太郎のKIN248「磁気の黄色い星」との関係を読むと、若山は「太陽のトーン(9)」、勝新は「磁気のトーン(1)」を持ちます。9(完成)と1(始まり)。完成させる兄と、始まりの弟。しかし二人は父の芸の家に生まれ、同じ世界で輝いた兄弟でした。
二黒土星(大地・包容力)の命を持つ勝新太郎が、浅草という「日本の芸の大地」から育った。その土台なくして座頭市は生まれなかったと思います。
【1962年 「座頭市物語」という運命の公開日】
1962年4月17日、映画「座頭市物語」が公開されました。
この日のKINは、KIN165「太陽の赤い蛇」です。
赤い蛇は「生命力・本能・情熱・蜕変(脱皮)・生きることの根源的な力」の紋章。太陽のトーン(9)は「実現する・意図を現実に変える・完成に向かう」エネルギー。
「生命の力が太陽として実現する日」に、座頭市が産声を上げた。
蛇は脱皮します。奥村利夫という青年が勝新太郎という俳優に脱皮し、さらに座頭市という伝説へと脱皮する。その第一歩のKINが「赤い蛇」であることに、星の必然を感じます。
この後、座頭市は26本の映画シリーズとなり、日本映画史に刻まれる巨大な存在となりました。
【「磁気の黄色い星」の磁場 勝プロという夢】
1960年代後半、勝新太郎は独立プロダクション「勝プロ」を設立します。俳優・プロデューサー・監督として、自分の作りたい映画を自分で作るために。
「磁気の黄色い星」の命KINが持つ「磁気で引き寄せる」力は、人だけでなく、夢や計画をも引き寄せます。勝プロは一時期、映画界に新しい風を吹かせましたが、莫大な制作費と借財で最終的に破産。しかし「磁気の黄色い星」は、輝きを放つことを止めませんでした。
お金が尽きても、借金があっても、勝新太郎という星は輝き続けた。二黒土星(大地・忍耐・蓄積)の底力がそこにありました。
【1989年 ハワイの嵐と、それでも立つ男】
1989年7月29日、ハワイで麻薬所持の疑いで逮捕されます。日本中を驚かせた事件でした。
この日のKINはKIN250「電気の白い犬」。
白い犬は「忠実・愛情・友情・ハートで動く・忠誠」の紋章。電気のトーン(3)は「活性化する・送信する・広げる」エネルギー。
「電気的に活性化したハートの忠実さ」の日。麻薬という闇の事件の日に「白い犬(ハートの忠実さ)」というKINが流れていたことを、どう読むか。
人はしばしば、最もハートに正直なときに、最も危険な方向へ踏み出します。二黒土星の「大地の深さ」は、陰に落ちれば「深淵」にもなる。勝新太郎の影の深さもまた、命式の一部でした。
それでも、彼は立った。事件後も芸の世界に戻り、1993年には舞台「座頭市」に立ちました。
【1997年6月21日 夏至の日に、磁気の魔法使いとなって逝く】
1997年6月21日。膀胱癌のため、65歳で逝去しました。
この日は夏至(1997年の夏至)です。陽のピーク。年間で最も光が満ちる日。
そしてこの日のKINは、KIN14「磁気の白い魔法使い」です。
白い魔法使いは「時間を超える・タイムレスな存在・全てを変容させる・魔法・心を引き寄せる」の紋章。磁気のトーン(1)は「引き寄せる・目的の磁場を作る」エネルギー。
そして勝新太郎の命KINは「磁気の黄色い星(KIN248)」。
命KINも逝去日のKINも、同じ「磁気(1)」のトーンを持ちます。「磁気の黄色い星」として生まれた者が、「磁気の白い魔法使い」として旅立った。磁気の命が、磁気の旅立ちで完結した。
夏至の日。陽の光が最も満ちる日。「磁気の黄色い星」が最後にひと際輝いて、時間を超えた場所へ移行した日と読みます。
【「虚」の命が、最も輝く理由】
「虚宿」に生まれた男が「盲目の剣士」を演じた。その一点に、勝新太郎という命の本質があると思っています。
虚とは、空洞のことです。空洞であるから、光が通る。空洞であるから、音が響く。目が虚(うつろ)であるから、市は世界の本当の姿が見える。
KIN248「磁気の黄色い星」の「輝き」は、虚(うつろ)の命があってこそ引き寄せられる光かもしれません。満ちているものは引き寄せられない。空(から)であるものが、最も強く引き寄せる。
二黒土星の「大地の包容力」は、すべてを受け入れ、すべてを蓄える。光も闇も、喜びも破産も、薬も愛も。すべてを大地に受け取って、65年を生きた。
夏至の日に逝ったことは、「陽の光の頂点で輝きを完成させた」という星の読み方ができます。「磁気の黄色い星」は、最も明るい瞬間に、その磁場を閉じた。
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【あなたの「虚」が引き寄せる輝きを読みます】
勝新太郎が「虚」の宿に生まれ、「輝き」の命KINを持っていたように、人の命には「欠けているように見えるもの」が最大の引力になることがあります。
あなたが「足りない」と思っているもの。それが、あなたの命が最も強く引き寄せるものかもしれません。
精密鑑定では7つの占術で、あなたの命式の「虚」と「輝き」の関係を丁寧に読み解きます。
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moco’s 星読み新聞
あなたの「虚」と「輝き」の命を、星で読みます
算命学・九星気学・西洋占星術・マヤ暦・数秘術・宿曜占星術・六壬神課。
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