星はこれからの巡りとして照らします
南太平洋に浮かぶ島国から、外交の潮目を告げる報せが届いています。ソロモン諸島のマシュー・ワレ新首相が、2022年に中国と結ばれた安全保障協定を見直す意向を示し、日本やアメリカ、オーストラリアとの関係を「再構築したい」と語っているのです。7月23日には来日し、高市早苗首相と官邸で会談。ワレ首相は「外国との関係のリセットに励んでいる」と述べ、新しい針路を静かに見定めようとしています。
小さな島国が、大きな海のなかで、自らの立ち位置をあらためて見つめ直す。その姿には、どの国と手を結び、どんな距離感で付き合っていくのかという、外交の根っこにある問いが横たわっています。きょうはこの動きを、これまでの経緯をたどりながら、六壬神課とタロット、そしてドミノ占いという三つのまなざしから、そっと読み解いてみたいと思います。どの国の立場に肩入れするのでもなく、縁の巡りそのものを、星読みの目で静かに追いかけてみます。
これまでの経緯を、たどってみましょう
ソロモン諸島は、1978年にイギリスから独立して以来、長いあいだ台湾を承認する国のひとつでした。その関係が大きく動いたのが、2019年のことです。この年、ソロモンは台湾と断交し、中国と国交を結びます。以降、中国との距離を縮めていきました。
そして2022年、当時のソガバレ政権のもとで、中国との安全保障協定が締結されます。この協定によって、中国は警察や部隊をソロモンへ派遣できるようになるとされ、日本やアメリカ、オーストラリアなどからは、南太平洋における影響力の広がりを気にかける声が上がっていました。協定の詳しい中身は公表されておらず、その不透明さもまた、周辺国の関心を集めることになりました。
流れがふたたび変わったのは、2026年です。5月、議会の不信任によって前の政権が交代し、変化を掲げたワレ氏が新首相に就任しました。6月には初めての外遊先であるオーストラリアで、安保協定を見直す意向を表明し、包括的な新しい条約に向けた交渉を始めることで両国が合意します。そして7月の来日へと、外交のリセットに向けた歩みは続いています。一方で、中国側はワレ政権を強く非難することは控え、実務的な協力を広げていきたいと呼びかけています。それぞれの国が、ソロモンとの縁を大切にしようとしているのです。
六壬神課が読む、縁を結び直す「時」
まず心を惹かれるのは、六壬神課のまなざしです。六壬神課は、ものごとが動いたその時刻の巡りから、事の成り行きや人と人との縁のゆくえを読み解く、古い占術です。とりわけ、交渉や約束、関係の結び直しといった場面を見つめるのを得意としています。
いま、ソロモンは、いくつもの国とのあいだで、縁を結び直そうとしています。六壬神課の考え方では、こうした関係の見直しには、機が熟すのを待つことの大切さが説かれます。急いで結んだ縁は、急いでほどけてしまうこともある。だからこそ、じっくりと相手を見きわめ、時の満ちるのを待って結ばれた縁こそが、長く続いていくとされるのです。
協定の中身をようやく受け取ったばかりで、まだ十分に精査できていないという新首相の言葉には、拙速を避け、慎重に見定めようとする姿勢がにじんでいます。六壬神課のまなざしから見れば、これはむしろ、縁を確かなものにするための、理にかなった歩みなのかもしれません。焦らず、けれど止まらず。そんな時の運びが、これからの外交には求められているようです。
タロットが示す、均衡を探る「節制」の一枚
つぎに、これからの外交を、タロットのまなざしで見つめてみます。もしソロモンの今後に一枚のカードをそっと引くとしたら、心に浮かぶのは「節制」の絵柄です。
タロットにおける節制は、二つの異なるものを、あわてず、ちょうどよい塩梅で混ぜ合わせていく、調和とバランスの象徴です。まさに外交という営みそのものを映したような一枚といえます。どちらか一方に大きく傾くのではなく、いくつもの相手とのあいだで、慎重に均衡を取りながら、自国にとって心地よい距離を探っていく。節制のカードは、そんな成熟した舵取りの姿を、静かに指し示しています。
節制はまた、時間をかけて少しずつ整えていくことの大切さも教えてくれます。関係を結び直すという営みは、一日で成し遂げられるものではありません。相手と向き合い、対話を重ね、少しずつ信頼を醸成していく。その根気強い積み重ねの先にこそ、安定した縁が育っていく。タロットの節制は、これからのソロモン外交に、穏やかで確かな道すじを照らしているようです。
ドミノ占いが読む、選択が呼ぶ次の選択
最後に、ドミノ占いのまなざしです。ドミノ占いは、並べられた札の数の連なりから、ものごとのつながりや流れを読み解く占いです。一枚の札が次の札へと連なっていくように、ひとつの選択が、また次の選択を呼び起こしていく。そんな縁の連鎖を映し出すところに、この占いの持ち味があります。
ソロモンの外交も、まさに選択の連なりのなかにあります。ひとつの国との関係を見直せば、それは別の国との関係にも、静かに影響を及ぼしていきます。ドミノ占いの考え方では、大切なのは、目の前の一枚だけを見るのではなく、その先にどんな連なりが続いていくのかを、想像しながら置いていくことです。
一枚を置く手つきが丁寧であれば、連なりは美しく、なめらかに続いていきます。反対に、あわてて置けば、思わぬところで流れが乱れてしまうこともある。ドミノ占いは、ひとつひとつの選択を大切に積み重ねていくことが、やがて安定した外交の絵姿を描いていくのだと、そっと教えてくれているようです。
これからの外交へ、星からのまなざし
三つの占術が、それぞれの言葉で告げているのは、同じひとつのことのように思えます。ソロモンのこれからは、焦らず、丁寧に、縁を結び直していく歩みになるということです。
六壬神課は、機が熟すのを待って結ばれる縁の確かさを。タロットの節制は、いくつもの相手とのあいだで均衡を探る、成熟した舵取りを。そしてドミノ占いは、ひとつひとつの選択を大切に連ねていくことの意味を。大国のはざまで、小さな島国が自らの針路を見定めようとするこの営みは、けっして簡単なものではありません。どの立場から見るかによって、その評価もさまざまでしょう。それでも星は、拙速を避け、対話を重ねていく道の先に、穏やかな縁の巡りが待っていることを、そっと告げているようです。ソロモンをめぐる外交がどんな絵姿を描いていくのか、moco’s 星読み新聞は、いずれの国にも肩入れせず、星々とともに、ゆっくりと見守り続けたいと思います。
きょうの用語集
安全保障協定(あんぜんほしょうきょうてい)……国と国とのあいだで、安全や防衛に関わる協力について取り決める約束です。警察や部隊の派遣、情報の共有などが含まれることがあり、周辺国の関心を集めることもあります。
六壬神課(りくじんしんか)……ものごとが動いた時刻の巡りから、事の成り行きや人と人との縁のゆくえを読み解く、古い占術です。交渉や約束、関係の結び直しといった場面を見つめるのを得意とします。
タロット……一枚一枚の絵柄に込められた象徴から、いまの状況やこれからの巡りを読み解く占術です。「節制」は、異なるものを調和させるバランスと、時間をかけた成熟を象徴するカードとされています。
ドミノ占い(どみのうらない)……並べられた札の数の連なりから、ものごとのつながりや流れを読み解く占いです。ひとつの選択が次の選択を呼ぶ、縁の連鎖を映し出します。
あなたの“縁の結び直し”も、星に訊ねてみませんか
国と国との縁を見つめ直す営みにも、時機と巡りのリズムがそっと息づいています。それは、わたしたちが人との距離を測り直したり、こじれた関係をあらためて結び直したりする日々においても、まったく同じこと。
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